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手塚治虫100 その14「火の鳥・未来編」

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火の鳥 (漫画) - Wikipediaより。

初出:『COM』(1967年12月号 - 1968年9月号)
西暦3404年。時間軸で考えた場合の火の鳥の結末にあたる作品。
地球は滅亡の淵にあり、地上に人間はおろか生物は殆ど住めなくなっていた。
人類は世界の5箇所に作った地下都市“永遠の都”ことメガロポリスで
超巨大コンピュータに自らの支配を委ねた。

メガロポリス「ヤマト」と「レングード」の対立に端を発した核戦争勃発で、
地球上のあらゆる生物が死に絶える。
独り生き残った山之辺マサトは火の鳥に地球復活の命を受ける。
マサトは永い孤独と試行錯誤の中で、結局、生命の進化を見守るほかないことを悟る。

肉体が滅び意識体となったマサトは、原始生命から、
再び人類が文明を生み出すまで、生命の悠久の歴史を見守り続ける。

結末が黎明編へ繋がるような展開となっており、「火の鳥」全編の構成を示唆している。


この画像は、最初にまとめられた時の「火の鳥・未来編」の表紙です。

最初に買ったのは、僕が中学生の時です。この本ではなく、
箱入りにパラフィン紙がかかった(以前は特別な本には、パラフィン紙をかけてあったのです)本でした。
当時780円は、僕の1か月の小遣いをほとんど使わなければならない額で、先行した「黎明編」と
2冊を買ったら、1か月半分のお小遣いが消えたという「絶対欲しかった本」だったのです。

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「火の鳥」シリーズは、きっと上製本、文庫版、全集版、コンビニ本版、
そして、このシリーズの復刻版と、最低でも5タイプの本を揃えていますが、
部分的にはもっとあるかもしれません。


Wikipediaにストーリーがありましたが、この2作目「未来編」がきっと長編の中では
一番人気がないのではないのでは?と思うのです。

なぜか、哲学的であり、輪廻転生の物語になっており、「未来編」の3034年の物語のラストが
3世紀の倭の国の「黎明編」に続くという不条理的わかりにくさ、からです。

つまり「火の鳥」終わりの物語であり、始まりの物語なのです。

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ファーストシーンは、ハワイの海で恋人と遊ぶマサトの情景です。
これは、タマミというムーピーが映し出している幻想だとわかります。

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地球は、地上に棲めなくなり、地下で5つの国がコンピュータの支配のもとで
ルールを作り、生き延びています。
ロックは、その長官役で、ムービー遊びをしているマサトを叱責します。

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地上では、「火の鳥」の狂言回しである猿田博士が、地上のカプセルの中で
動物たちと暮らしており、火の鳥と話をしています。

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ヤマトの国のコンピュータ・ハレルヤは、他国との戦争を決定し、長官ロックに命令します。

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地上で戦争を知った猿田博士は、「核戦争で地下に逃げ込んで生き延びたのに
また、核戦争を地下でするのか」と嘆き苦しみますが、歴史は繰り返されます。

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火の鳥から、人間が消えた地上に、人類が甦るまで見届けるようという命を授かったマサトは
不死の体で、生きながらえながら、滅亡から誕生まで壮大なドラマを見て行きます。

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老人(何千歳、何万歳)になっても、生き続けなければなりません。

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三十億年も生きて、「神」と呼ばれるまでになってしまいます。
肉体も滅び、生命体としての存在だけになってしまうのです。

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そして、2作目のラスト近くにして、「火の鳥」シリーズのテーマが明かされます。
「火の鳥」の正体は、火の鳥の中に入って地球を見守ることになった
マサトの魂の物語だったのです。

こうして、火の鳥は過去と未来を行き来しつつ、段々と現在に近づいていく壮大な物語として
大河ドラマのような、流れを作り始めるのです。

2作目にしての、この構想。
凄いとしか、言いようがありません。

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「黎明編」の有名な火の鳥狩りのシーンに戻ってしまいます。

僕は読むたびに思うのですが、この作品の少し前に、
あの至高のSF映画「2001年宇宙の旅」の美術監督をキューブリックに依頼されながら
仕事の多忙とアニメの借金の為、ハリウッド行がならなかった手塚さんの「悔しい気持ち」が
作品に随所に表れているのを、見て取るのが痛々しく思えてなりません。





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by lawrence1107 | 2013-03-08 06:50 | 手塚治虫100