手塚治虫100 その12「一輝まんだら」
↓ をポチッと、1クリックお願いします。
人気ブログランキングへ
あなたの、その「ひとポチ」が、励みです。 ↑ 何位に居るか、ポチッで覗いてみてね。
1974年9月から、1975年4月まで、半年間「漫画サンデー」で連載された、
手塚治虫さんの実在の人物を描く大河ドラマモノの「未完の作品」です。
こう見ると、1巻なんてコメディみたいですが、れっきとした歴史大作なのです。
1900年の中国を舞台に物語は始まります。
義和団事件、欧米の中国支配が始まる中で、日本も清国最期の時期に侵略を考えていたころです。
主人公は、タイトルにもあるように、思想家・北一輝なのですが、
コメデイレリーフとして、この娘・姫三娘(き・さんじょう)が、歴史の中を生き抜くさまを
描きつつ、それに実在の人物を絡ませて登場させていくという手法です。
晩年の「陽だまりの樹」「アドルフに告ぐ」でも、同様の手法で、実在の人物を描いています。
まず、ふとしたことから義和団に入り、頭領に惚れてしまいます。
ですから、清国政府が崩壊したときに、欧米諸国の追手を逃れるために
三娘が命を賭して、大活躍します。
三娘は惚れやすいが、カラダを許してはいけない体質(男の裸を見ると、殺してしまうトラウマがある)
なので、あちこちと、男の友達が出来てしまいます。
挙動不審で捕まえた、お巡りさんなんか、土佐の高知の出身なんです。
王太白という革命に燃える青年とも、「男の友情」で繋がってしまいます。
日本軍の将校とも、危機の中を抜け出し、恩義を受け、日本へ逃げる船に日本の
子女の服装になって載せられますが、中国人を差別する日本人に怒り、すぐばれてしまいます。
革命に生きるか、体制に流されて生きるか、いつもこれは若者の、また人間の命題です。
そしてやっと、北一輝が登場するのが2巻目の37ページ。
全体では350ページめぐらいに当たります。
きっとこの「一輝まんだら」全10巻ぐらいな長編の構想で描いていたのでしょうね。
一輝の人物像を定めて描く前に、半年が過ぎてしまったようです。
第一部完了のシーンですが、このあと「あとがき」に。
第二部では、日本の軍閥の跋扈と退廃、北青年の失意と上海での執筆活動、そして二・二六事件の
青年将校の蜂起、という核心に移していきたいと思っています。どこかで連載をやらせてくれないでしょうか。
と書き残しています。
このあとを読みたい、とても好きな作品です。
おかまいない方は、応援してください・・・。
↓ をポチッと、1クリックお願いします。
人気ブログランキングへ
あなたの、その「ひとポチ」が、励みです。 ↑ 何位に居るか、ポチッで覗いてみてね。
by lawrence1107 | 2012-11-05 06:41 | 手塚治虫100