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独断と偏見の映画評 109

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★★★★★・・・なにを置いてもスクリーンへ走ろう ←新設しました
★★★★・・・絶対オススメ 
★★★・・・一見の価値あり
★★・・・悪くはないけれど・・ 
★・・・私は薦めない 
☆・・・おまけ

※本編の内容に触れる個所がありますから、観られていない方は、ご注意ください。


【夢売るふたり】

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監督名だけで、作品を観たいと思う監督が今、何人いるだろうか?
その少ない中の一人に、確実に女性監督・西川美和さんが居ます。

当然過去の作品からの影響で、「ゆれる」が、↑↑ なら、「ディア・ドクター」は、↑↑↑ だったからでしょう。
有名女優で実力派なのに、汚れ役もやる松たか子、その夫に阿部サダヲと来たら、
多少の映画好きなら、「観たい」と思うのが普通なんじゃないでしょうか?

ただ、題材が「結婚詐欺師」というのが、気にかかっていました。
そして、阿部サダヲ=コメデイもの?と思ってしまうところが、恐いかなと思うところです。
公開3日目の月曜日の1回目は、観客が少なく、こりや悪い方に出た、せめてこのコラムで
少しでも良さを、面白さをアピールして、映画館に行ってほしいなと、思い書くことにしました。

小料理店を営む貫也と里子の夫婦は、5周年を迎えたその日に火事で店を失ってしまう。
自分たちの店を持つという夢を諦めきれない2人は、資金繰りのため結婚詐欺を画策。
里子が標的を見つけ、貫也が実行に移すという手口で結婚願望の強いOL、
男運の悪い風俗嬢らを次々にだましていく。だが順調に進んでいた計画は徐々に
ほころびを見せ始め、夫婦の間にも微妙なずれが生じていく。
(ネットからコピー)

この貫也に阿部サダヲ、里子に松たか子なんです。

素晴らしいのは、まず脚本。137分、あっという間です。
夫婦の微妙な関係性が、徐々にずれていくのがよく表現できています。

そして、俳優さんたち・・・。
松たか子は「ヴィヨンの妻」につづいて、大熱演。上手い。
来年の日本アカデミー賞主演女優ものでしょう。
阿部サダヲは、コメディの人間ということを逆に利用して、
結婚詐欺という、浮ついたセリフを吐く男を軽々しく演じられるのが
本当のような錯覚に、おとしいれられます。

助演陣も見事。
田中麗奈、鈴木砂羽、香川照之、木村多江、そして鶴瓶の意外なキャスティング・・・。

夫婦の愛憎、お互いの夢とは・・・いろんなものが入り混じってこれぞ、映画。
ノベライズではなく小説世界に昇華させ、作品として書けたら、芥川賞必至でしょう、西川監督・・・。

ラストの甘さに、違和感を覚える人は多いだろうと思います。
僕はこれでいいと思いました。人間、失敗しても、立ち直れるんだというメッセージはいいものです。

ぜひスクリーンでご覧いただきたく、早めに取り上げました。★★★★+☆



【デンジャラス・ラン】

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これまた、内容は全然知らずに、去年のマイベスト「アンストッパブル」の主演
デンゼル・ワシントンが出ているから、というだけでふらりと見た映画でした。

CIAに絡む、アクションです。
スパイ物とも、冷戦物とも、ちがう陰謀アクションとでもいうべき作品であり、
一種のロードムービーでもあります。

デンゼル・ワシントンが元CIAのエージェントで、世界の秘密組織の困るフィルムを持っていて
彼が南アフリカでつかまるところから始まります。
若いCIAの局員が、監視役となりますが、謎の敵に襲撃され、二人が逃亡の旅をする羽目に。

そこからロードムービーになるわけです。
でも、その辺からが面白さのトーンがぐっと落ちます。

アクションシーンは派手ですが、ありふれていて、やかましいばかりで
「トレーニング・デイ」でアカデミー賞を獲った悪役に再度チャレンジしたデンゼルさんも空回り。

ラストでは、突然善人になってみたりと、どんでん返しであります(笑)
見所はデンゼルさんの貫禄、かっこ良さ、それだけのような映画です。 

これから見る方には、別の楽しみ方をぜひ教えていただきたいなと思いました。 ★+☆





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by lawrence1107 | 2012-09-14 06:32 | 映画マイラブ