てんびんの詩
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前回の「なまの会」で、課題図書に出されたのが、このディスク。
商工会議所青年部25代会長の土佐ハイヤー・岡本淳一くん がくれました。
これを見て「うわぁ~、懐かしい」と思った人は、
① 年がある程度いっている人
② よく研究会などで、勉強している人
③ 「商売」に興味がある人
でしょうか・・・。
初めて観たのはいつだつたのかな?
とにかく、知り合いにダビングしたビデオをもらって、観た記憶があります。
あんまり感動したもので、前職の時は新人研修や、新人の親御さんに
コピーして渡したりして「入社までに見ておいてください」なんてしていました。
だからもう、ゆうに20年以上は前のことだろうと思います。
リグレッタのみんなにも全員見てもらいました。
こんなお話です。
近江商人の街の卸問屋に生まれた大作は、小学校卒業と同時に
家業を継ぐために、「なべぶた売り」の行商に出ます。
まず、訪問したところは、簡単に買ってくれるであろう、親せきのうち。
甘やかしてはいけないと買ってくれません。
家の商売の取引先なら、買ってくれるだろうと 高をくくって訪問しますが、売れません。
「いりまへん」と言われるたびに、悪態をつく大作なのでした。
だって、この辺のしきたりで、継ぐ者の「通過儀礼」なのは大人なら誰でも
この「修行の意味を知っている」からなんです。
まだ、ぼんぼん気分から抜け出せない大作は、
「1枚でええから、買うてや。安いもんやし」と言いますが
「安うても、要らんもんは買わしません」と無下に断られ続けます。
1か月たっても、姿勢が変わらない弟に、
「あんたどんな風に売っているの」「そんなんなら、売れんわ」
「売れもせんのに、しんどい思いばかりして、もういややわ」
「あのな、てんびん棒担いで、なべぶた売りするのは
お父さんも、おじいちゃんもやったんや。うちの家の修行なんよ」
「ほんまか。知らなんだ」
「気分転換に祭りでも行ってきよし」と姉は慰め、励まします。
それでも売れない大作は、以前「いらん、仕事の邪魔や、帰れ」
と言われた百姓のおじさんに、再会します。
「まだ、売れんのか」「はい」
「わし、商人(あきんど)に向いていないかもしれん。百姓にでもなろうな思うとる」
「何をしてもしんどいのは一緒や。百姓は自分が食べるだけなんや。
商人は素晴らしいで。自分の才覚で、どんなにでもなれる。人のお役にも立てる」
それでも売れないなべぶたでした。3か月たちました。
母親と、会話するシーン。
「楽して売ろうとしても、売れまへん。
あんたが、正直者やなぁ、人のお役にたてる人やなぁ、と思うたら信用してくれるんや」
「少しわかってきたような気がします」
それでも売れず、遠い見知らぬ地まで行かざるを得なくなり
家にも帰らず、頑張る大作。
ふと見た時に、川辺にほったらかしにされている 鍋を見た大作は・・・
鍋の持ち主のおばさんが、その姿に感動して、ついに
「買うたる、買うたる。みんなも紹介したる」
というてくれるこのシーン。ジーンとくるはずです。
この婆ちゃんも、「あんたの、なべぶたが欲しい。売ってくれ」と言い
疲れた、大作を風呂に入れ、泊まれともてなす。
この後が、実は最大の感動シーンです。
商売とは何か、原点を考えさせられる90分の物語です。
20数年を経ても全然古びていなかったのは、
描かれている修行の時代が、昭和の初めだからでしょうか。
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by lawrence1107 | 2011-05-20 10:25 | 学びの人生